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29年度国産花きイノベーション推進事業

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花のチカラ、緑のチカラ

臨床実証

アクティビティケアはグループ活動によるレクリエーションとして運営するものであり、参加者の達成感、自己効力感を重視します。
ひとつの作品を作り上げた際の満足感は達成感につながり、達成感を繰り返すことで自己効力感「自分はできる」という気持ちを生む本質です。アクティビティケアでは、この心理的機序により、気持ちのプラス変化をもたらすことを効果としてめざします。この効果を最大化するために、本事業の臨床実証により教具・教材・教示法等の検証を行いました。

■教具
今回の臨床実証では、
a)花をあらかじめカットしスポンジに挿すだけの教示と、
b)自ら花をハサミでカットし、スポンジに挿す
2パターンの教示の検証を行ったが、②の教示においてハサミとスケールシートを教具として使用した。

①ハサミ
ハサミは一般的にフラワーデザイン用として流通しているものを使用した。刃物の使用に対し事故を懸念されることもあるが、ハサミを使用する作業は極めて日常生活に密着したものであり、認知症高齢者にとって障害となる要素は少ない。ただし、手指が不可動ケースでは介助が必要である。使用するハサミは切れ味が劣ったものは以下の理由で使用は避けるようにする。
・余計な力が必要となり負荷かかかること。 ・そのため事故のリスクが発生すること。
・植物の導管(水の通り道)をつぶすため日持ちがしなくなること。
なお、桜等の枝もののカットは作業負荷が高いので、あらかじめスタッフがカットして提供する。
②スケール
シート 花をカットする長さを示したプリントを各参加者のテーブル上に設置する。スケールは、花材を模した実寸大のイラスト等で表示し、長さを示す単位(cm)を添える。 スケールのイラストはアレンジメントの形状に応じ、主要花材2種類程度の表示がわかりやすい。また、スケールは横方向に置くことが作業しやすい。

臨床実証

《参加者のコメントの例》
・「スケールがあったほうが自分で切ったりできるから良い」
・「長さのシートは大変役に立った」
・「スケールシートは大変役に立った。」

■教材
①フラワーベース
十分に吸水した専用の吸水スポンジを器にセットしたものをフラワーベースとして使用する。フラワーベースはフラワーアレンジメントの形状に応じて、花材を挿す位置に色付きの印をつける補助機能を有する。 今回の臨床実証では、ラウンド型2タイプ、ガーデン型1タイプを検証した。
ラウンド型は、決まった花を決まった場所に挿す定型的作業によるアレンジメントで「見本と同じ形にできること」を目標に教示するが、ガーデン型は制作の裁量度合いが高く創造性を発揮することができる教材である。印の位置は作品の構造上重要な意味を持つものであり、ラウンド型は作品のサイズに応じ固定される。ガーデン型は、作品のデザインスタイルに応じて、印の位置、数が変動する。

臨床実証
②花材
生花は色彩や香りなどの感覚刺激により心身が賦活することや、ストレス軽減などの効用は既に周知のとおりであるが、花の付き方(咲きかた)による作業の難易度変化が顕著に観察された。
また、花材の品質や組み合わせの意匠性やセンスの良し悪しは、プログラムの満足度に大きな影響を及ぼすものであることも改めて確認できた。また、花の形状や組み合わせは課題難易度にも大きく影響することがわかった。
アクティビティケアでは、制作の満足度、達成感を求めるが、それらはあくまでも参加者の作業能力と課題の難易度のバランスの中で生じる。つまり花材の種類が増えれば作業は複雑化し、少なければ簡素化する。能力に対し課題難易度が大きく上回った場合、作業者は「難しくて自分にはできない」と感じ不安やストレスの要因となる。逆に課題難易度が能力を大きく下回った場合、「簡単でつまらない」と感じ退屈感ひいては「バカにされている」という悪感情を誘発しかねない。
この点を考慮し、花材の組み合わせ方はプログラムの課題の難易度に直結することを念頭に花材を構成することが重要である。

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